夜型人間のひとりごと。

ボリューム多めの他愛もない日記です。

AX

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こんばんは。日向です。

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今夜はなんと!

新しいPCで書いています。

サクサク進むし再起動しないし

とても快適です。

記事数を増やしていけるように

持ち歩いたりして愛用します。

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最近、友達とオンラインゲームの

PUBGにハマっています。

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私はゲーム音痴?というのかな、

ゲームがまあド下手で

1人だと全然勝てません。笑

でも、一緒にやってくれている友達のお陰で

楽しく出来ています。

もっと強くなって

ドン勝に貢献したいです。

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さて、今夜の一冊はこちら。

『AX』伊坂幸太郎

です。

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「兜」は超一流の殺し屋だが、妻が怖くて仕方がない。彼が仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、一人息子の克己が生まれた頃からだった。

「辞めるにはお金が必要です」と仲介役の医師に言われ、仕方なく仕事を続ける兜。

兜が殺し屋であることは、家族はもちろん、知らない。

(本の帯の紹介文原文ママ、読みやすいよう改行を入れてあります。)

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伊坂幸太郎の殺し屋シリーズが私は大好きです。

グラスホッパー

『マリアビートル』

に続く第三作目の『AX』。

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主人公の兜。

彼の表向きの仕事は文房具メーカーのベテラン営業社員。

偽りではなく、実際に勤めています。

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その彼の本当の顔は業界人なら知っている殺し屋。

さぞ恐ろしい顔つきや残忍な性格の持ち主なんだろうな…と

勝手なイメージを抱きつつ本を開いた序盤。

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そこには

深夜に帰宅した際、

妻を起こさないように静かに食べられる食材は何かを長年探した結果

魚肉ソーセージ、という答えに辿り着き、

深夜の空腹をそれで満たしている

一家の少し頼りないお父さんの姿がありました。

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…え?

前二作では

腕利きの殺し屋が

大物相手にバチバチと殺しあう

所々残虐なシーンのある

スリリングな闘いが描かれていたのに。

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旦那さんは

お腹を空かせて仕事から夜遅く帰ってきて

奥さんが先に寝ていた場合

奥さんの作り置いたご飯を温め直して

一人でテレビでも見ながら

缶ビールをプシュッとあける…

それが私の家の日常であり、

世間のお父さんのイメージでした。

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でも兜は

いかに奥さんを起こさず、

かつ

自分のお腹も効率よく満たし

音を立てずに眠りにつくかを徹底している…

殺し屋、という職業と結びつかず

最初、本当に彼は業界で恐れられる存在なのか?と

疑ってしまいました。

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安心してください。

やってますよ。笑

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経験が豊富なので

やり口はスマート、

証拠も残さず

殺す相手に変な情もなく

殺し屋としての職務を着実に全うしていきます。

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しかしそんな彼も父親です。

一人息子の克己が生まれてから

殺し屋の世界から身を引こう、と考え始めます。

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そもそも

奥さんのいる殺し屋だなんて。

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兜は奥さんの怒りを買わないように

振られた話題には大げさに同調し

不機嫌な時には存在感を消し

挙句の果てに高校生の息子に庇われて

自分の味方がいると感動する...

家ではそんな気弱な男性です。

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家族が危険な目に遭わないよう細心の注意を払って

自分だって怖いのに

自宅の庭にできた蜂の巣を

朝早くから駆除しようと奮闘するような優しい男性です。

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そんな兜だからこそ

家族に危害が加わることを恐れて

殺し屋の世界からなかなか身を引くことができません。

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仲介役の医師は

何を思って兜を引き留めたのか。

長年の付き合いで渋ったのか

はたまた医師自身も他の殺し屋から

兜の動向を監視するよう言われていたのか。

前者は無いように思います。

かといって後者も…

お金になるからなのでしょうか。

理解し難いところです。

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医師について書いたところで

仲介役について少し書きたいなと思います。

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皆さんは人間関係を築いていく中で

誰かと誰かの仲介役になったことがありますか?

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私は結構な回数

友達同士の揉め事の仲裁に入ったことがあります。

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同じ経験をした方は分かるかと思いますが

かなりしんどいですよね。笑

特に揉めている両者と仲が良かった場合。

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私が高校生の頃入っていた部活は

同じ学年のメンバーが私含め5人いました。 

 その中で2人の性格が合わず

喧嘩をしてしまいました。

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女の子の揉め事の勝敗って

そのコミュニティの中で

どれだけ味方をつけられるか、でついた感じがします。

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その揉めていた2人はクラスが同じで

私と他2人は違うクラスだったので

部活に行く時間にその2人が競って私を迎えに来るのです。

迎えに来てくれて部室まで行く道中は

毎回お互いの愚痴を聞かされ

両方と仲の良かった私は聞くたびに

もう勘弁してくれよ、と思っていました。笑

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仲直りをして欲しかったので

2人に色々提案をしたのですが

女の子の思考って難しくて

ただ愚痴りたいだけの時と

本当に解決策を提示して欲しい時

2パターンあります。

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前者の場合

うんうん、そうだね

それは良くないよね

えー、そうなの?

大体この返事で収まります。笑

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後者は割と厄介で

自分の中にもう既にこうしたい!という考えがある人には

言うだけ労力の無駄です。

なので

何か思っていることはある?

とか

じゃあどうすればいいと思う?

相手の考えを先に聞いておいて

そこから具体的な解決策に繋げていった方が

はるかに効率が良いし

こちらの疲れ方も違います。

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当時はまだそこまで板挟みになることが多くなかったため

2人からの話を聞いてずっと頭を悩ませ

私が疲れ切ってしまったのですが

この歳にもなると

だんだんどうやって話を聞いていたらいいのか

分かるようになったので

今また板挟みになることがあっても

乗り越えられると思います。

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この本でいう仲介役は

揉め事の相談に乗るような役割ではなく

仕事をただ紹介して任務遂行できたら報酬を渡すだけの

ドライな関係ですが

日常でありそうなのは

人間関係での仲介役なので

少し書いてみました。

 

もし女子同士の揉め事や

女の子と揉め事を抱えている方がいれば少しでも参考になれば…と思いましたが

兜の奥さんへの対応が一番参考になるかもしれませんね。笑

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暇な夜にサクッと読み進められる

テンポの良い作品です。

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ハラハラして、ところどころふふっと笑えて、でも少し切ない。

そんな一冊です。

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伊坂幸太郎の世界って

感想を書くのが難しい…

現実離れしているけれど

現実に起こっていてもおかしくないであろう

リアルな設定を皆さんにもぜひ読んでいただきたいです。

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ここまで読んでいただいて有難うございました。

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♥Hinata♥